nonaブログ

日本の夏の家

2019年8月10日
家づくり

こんにちは。
今年もやはり暑い夏ですね。
SNSでは、避暑目的で山に行ったものの、暑くて目的達成できず・・・
という友人が複数いました。

夏至を過ぎて、少し風が変わり、日陰に入れば涼しいと感じるときも出てきましたが、
日向で歩いているとジリジリと皮膚が焼けるように感じます。

地球の怒りに真摯に向き合わなくては、と発信する友人も。
どのように一般市民レベルでこの地球温暖化に向き合って残したい地球の姿を守っていくのか。

 

地球温暖化対策の一番大きな課題は二酸化炭素の削減です、と気象庁は発表しています。

なるべく車を使わない自転車や公共交通機関での移動。電化製品の主電源を切り待機電力を使わないこと。
買い物袋はマイバックを使う、エアコンの温度を夏は28度に。冬は20度に設定。
など、私たちが今から出来ることは沢山あります。
少し暮らし方を考えた場合、太陽光や風力など再生可能エネルギーへの転換や地産地消の生活を心掛ける、など。

 

昨今、低炭素住宅が国より推奨されています。
高気密高断熱効果で、エアコンの効きを良くして無駄な電気を使わないようにしよう、再生エネルギーで家で使う電気を賄おう、
ヒートアイランド現象を少しでも小さくするために敷地など緑化をしよう、など。
条件を満たせば住宅ローン減税の控除額が高くなったり、容積率の緩和があったり、補助金の利用が出来たりと沢山のメリットがあります。

 

私は家の設計を仕事としているので、家が出来る地球を守ることを設計に組み込んでいます。

 

サスティナブル(持続可能)な家づくりについて様々な考えがありますが、

私は自然の風土に沿った暮らしの中に現代の機能を取り入れることが良いのではと考えています。

家の中と外をばっちり仕切って空調設備の効率を上げる高気密高断熱とは別の方法です。

 

例えば。

5月6月の湿度高く気温はそこまで上がっていない時期は、土壁の家ではエアコンは付けません。

なぜなら湿度が高くなければ快適な気温だからです。土壁が調湿してくれるので不快な湿度を感じにくいのです。

現代のプラスターボードにビニルクロス張りや塗壁仕上げは、調湿できないため除湿器もしくはエアコンを稼働させます。

今年は7月の気温も例年より低かったため、エアコンなしで過ごせました。

石場建て構法によって基礎コンクリートを設置しない場合は、床下の通気の良さも影響しています。

 

8月からはさすがにエアコンに頼る日々が続いていますが、

それでも設定温度29度で自動運転もしくは弱運転で十分です。

これは、外壁を板張りにして熱伝導率を下げていること、土壁の熱容量が高いため壁内で蓄熱して室内の温度変化を少なくしているため。

また、屋根の断熱材と共に屋根通気も施すことで屋根で受けた熱が室内へ届く前に通気されて外に押し出されやすくしているためです。

9月の残暑もこの仕組みで十分乗り切れます。

 

エアコンをつけることで室外機から熱風と音が絶え間なく発生すること。

もちろん電気も消費していること。

暮らしているだけで出てくる、なるべくなら少ない方が良いことは、なるべく少なくする工夫をするのが良いのです。

 

家の中を快適にするために外への排出が多くならないように。

家を廃棄するときのごみの量が少しでも減らせれるように。

昔からの暮らし方に現代の機能を沿えて、外も中も快適が続く暮らしを考えていきます。