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設計者への予算の提示について

家づくり、建築施工

お施主さんが、建築予算を考えるとき。

おおよその目安はあるかと思います。

しかし何度もする買い物ではないので、判断がなかなか難しい方もいらっしゃいます。


分からない方は、銀行等でどれくらい借りられるのかを聞いて、そこから月払い金額を検討しざっくりした総予算を計画していったり、フィナンシャルプランナーに相談してライフプランから計画し住宅に掛ける費用を割り出す方もいらっしゃいますが、


①どこまで建築費用に費やしていいかわからない(暮らしや教育費などにかかる費用との相対)

②自分たちにとって大事なところには予算以上を出しても良いと思っているが、実際どこにどこまでお金を掛けたらいいかはっきりしない

このようにモヤモヤしているお施主さんも多いように思います。

設計の仕事には、予算に沿った設計計画を作ることも含まれますので、予算がざっくりでもわかると
要望と予算の中でどのようなことが出来るかの検討を進めることが出来ます。

予算が不安定ですと、要望だけを頼りにどこまでの仕様にするかが手探りの状態で、不安定な提案となります。

ですので、

今のところの目安や最高限度額、もしくは仕様と建築費のバランス具合を知るためのひとまずの予算を設定すると、
その内容で計画しその結果を踏まえて検討することが出来ます。

また、一度予算を伝えたらそれ以下に出来ないのではと不安に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、
そんなことは決してありません。

目安の仕様と予算案が出たら、もう少し予算を上げるか、この内容であれば建築に掛ける費用は十分と捉えられるのか、もう少し予算を下げるのか、を判断し本予算と本設計に入ることが出来ます。

工事会社との工事契約をした後は設計内容も決まっているため予算変更はなかなか難しいですが(時と場合に寄ります)、
その前であれば設計契約をしていても予算の変更はもちろんしていただけます。

設計者は建築の取りまとめをする役割なので、
予算と仕様の兼ね合いをお施主さんと設計者が共有することが、とにかく大事になります。

ちなみに。
設計契約後はもちろん、工事着工後も追加変更工事はあることが多いので、
お施主さんには事前に、建築費の2割分ぐらいは追加工事や引っ越し後の家具家電食器等の費用として取っておくと良いですよ、と伝えています。

以上のように『予算』を捉えていただくと、モヤモヤせずに進めることが出来ます。

設計者を家づくりの相談者として捉え、とにかく相談していきましょう。