少し前に、
天然乾燥材の構造材で組んだ<小さい建築>に久々にお邪魔する機会がありました。
そのときの写真。
竣工後1年経過の様子です。
トップライトからの陽で、焼けが割と早くに進むかなと思っていましたが、
桧材は色の風化がゆっくりなので、
思いの外、新築時と同様の綺麗な肌色をしていました。
天然乾燥の木材は、時間が経っても黒くなりにくいと言われています。
そして艶がとても綺麗です。
写真の構造材は素地仕上げなので、何も塗っていません。
見上げると、常に木材の綺麗な艶を見ることが出来ます。
乾燥の方法はいくつもあり、
大きくは、天然乾燥と機械乾燥(人工乾燥)に分かれます。
天然乾燥とは、製材前からの水中乾燥や葉枯らし乾燥など、その状況に応じた乾燥の仕方があります。
もちろん製材したあとも、天日干し・室内干しの選択をしながらじっくり時間をかけて乾燥させます。
そして、人工乾燥は、高温乾燥と低温乾燥など、いくつかの種類に分かれています。プレカット工場が独自に開発した人工乾燥方法などもあります。
工期等条件に合った乾燥の仕方を選択することが出来ます。
依頼する工務店や設計者によって、その方法はおおよそ固定化されているので、
気になる場合は質問すれば解答がもらえます。
木材を室内の仕上げにしたい場合は、
乾燥の種類はどう違うのか、時間や費用や対応できる樹種など含め相談すると良いかと思います。
製材(おおよそ使用するサイズにカットされたもの)ではなく、
原木(丸太の状態)からの天然乾燥をお考えの場合は、2年程度の乾燥時間を見ておく必要があるので、
現代の家づくりのペースから考えるとずいぶん前から、
時間的余裕をもって検討を始めると良いでしょう。
製材された天然乾燥材は、専門の材木屋さんがいますので、時間をかけなくてもそちらでの仕入れが可能です。
このような素材の作り方から考える家づくりは、時間はかかりますが、
建て主さんがしっかり納得出来、住んでからもずっと喜んでもらえる、
とても良いものです。