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家の壁は土壁が快適

2021年11月30日
土壁、家づくり、家の考え方、建築材料

我が家は土壁の家。

住み始めて7年が経ちます。

それまでは、石膏ボードにビニルクロスの家に住んでいました。

幼いころの集合住宅の一室は砂壁だった記憶があります。

土壁の家に住み始めて、その良さを実感しました。

日本に住む人たち全員に大きな声で言いたくなるほど(笑)、土壁は快適です。

良さ①
多湿な梅雨から夏にかけて、不快さを感じないぐらい調湿をしてくれる(床・天井などに使用している木材の効果もあります)。冬の乾燥を和らげてくれるので喉に優しい。

良さ②
冬の日射により室内に入ってきた熱を蓄熱し、夕方から夜にかけての室内温度を保ってくれる。

良さ③
吸音作用がある。トイレの流す音が気にならない。

良さ④
消臭効果がある。夕飯にダイニングでプレート料理をし室内に料理の匂いが充満しても、次の日まで残ることはまずない。

良さ⑤
化学物質を使用していない。

良さ⑥
アースカラーなので目に優しい。

良さ⑦
藁の量や砂・水の量などの調整、また土の種類により壁の仕上の表情を自由に作ることが出来る。

良さ⑧
エネルギー少なく製造できる建築材料

良さ⑨
土に還る。もしくは再利用が簡単に可能。今で言うサーキュラーエコノミーな建材であること。

良さ⑩
仮に一時的に雨漏れをしても、吸水しそのうち乾く。

悪さ①
土塗仕上だと触るとボロっとなることもなくはない。(仕上げ方法によってはなりにくい。もしくはボロッとなったら漆喰を上から塗る等)

悪さ?②
触らなくてもすこーしづつ風化感が出てくる。(気づかない場合も多い。そして経年変化として愛着になる場合も多い。)

上記が、住んでいて感じる良し悪しです。

そして、まだ体感していないけれども、

・防火性能が抜群であること。

・地震時の初期剛性(揺れだしてからすぐの耐力)が割合高く、そのまま構造用合板や筋交いより、揺れに長く耐え続けるというデータもあります。<伝統構法を生かす木造耐震設計マニュアル2006年第1版第4刷発行より>

こんなに良いことが沢山で、悪いことは気を付けて暮らしたり掃除をして解決できることだったなら、

住まいを考えている皆さんに、土壁を選択肢に加えてもらう価値は大いにあるなあ、と実感するのです。

土壁の家=和風建築、とイメージされる方も多いかと思いますが、そうとは限りません。

nonaでは、素材や技術として良いものを採用し、現代の意匠とどう組み合わせていくか、を考えていきます。

家づくりとは、様々な要素を組み合わせて出来上がるものです。

日々の暮らしが快適であってほしい。

この家を建てて良かったと思うポイントが数多くあってほしい。

そんなことを大切にしています。