木の家は、昔は大工さんが棟梁として家づくりの一から十まで指揮していました。
ですので、家を作る技術は昔からの技術を受け継いでいる大工さんがいれば建てれるのです。
では、なぜ設計事務所が必要となってくるのか。
構造計算が必要な場合はもちろんそうなのですが、それだけではなく、
室内の空気の流れや室温熱環境の検討。
よりかっこいいプロポーションの建物の形や、
色や素材の組合せによる空間の見え方。
地域の街並みにも受け入れられやすい外観の検討。
窓の切り方や建具の縦横比の詳細な検討によるデザインされた家。
暮らしの動線を考え無駄な動線や収納空間を排除する検討。
照明器具・ウィンドウトリートメント、家具等の選択や
デザインによる日常視界に入る空間の要素。
庭やアプローチも、建物のバランスや季節による陽の当たり具合、街並み景観を考慮した設計が必要です。
これらをお施主さん家族に合った建築となるように検討するのには
膨大な時間と設計ならではの経験が必要になってきます。
こういうことの技術提供に加え、
職人(工務店)と建築主との二者の建築から、
建築家が入ることでの三者の建築となり、複数の意見からより良い家づくりを行うことが出来ます。
工務店、設計事務所勤務を経て、思うことは、
より成熟した今の時代の未来をつくる、とても重要な仕事だと考えています。