解体現場には古瓦が置いてありました。
この地域だとおよそ三州瓦。割れた中を見たところいぶし銀。
120年前ならだるま窯での製法だったのだろうか、など思いながら眺めていましたら、
ぽつぽつと雨が。
瓦をじっと見ていると、
雨が吸収されていきます。
瓦は高温で焼いているため吸水率は低いのですが、それでも降り始めは吸収されていきます。
土で出来ていることを感じますね。
解体のお手伝いをしばらくした後に瓦を見てみますと、完全に濡れ色になって雨が流れていました。
ちなみに、寒冷地は吸収された水分が凍結して爆裂していまうことを防ぐために釉薬が塗ってあり、
黒光りなどしています。
一軒だけでなく複数軒を連ねていると同じ瓦の家が寄り添っているようでとてもいい雰囲気です。
南砺市付近の集落。
古い瓦を土葺きでなく桟瓦として、下に通気層と断熱材を入れて利用してみたいなあ。
割れない限りずっと使える瓦。